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検査済証がない場合でも不動産売却は可能?検査済証の重要性を解説
売却したい建物の検査済証がない場合、不動産売却がスムーズに進みにくくなるのをご存じでしょうか。
この検査済証は建築計画が法令に適合していることを示す公式な証明書類であり、書類には建物の構造や使用材料、工事の過程などが明記され、これにより買主は安心して取引に臨めるのです。
この書類がない物件は、買主にとって不利になる可能性が高いため、必要な対処をしないと売却が難しくなってしまいます。
この記事では、検査済証とは何か、不動産売却で重要とされる理由、書類がない場合の売却方法を解説します。
スムーズな物件売却の参考としてお役立てください。
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不動産売却において重要な役割を果たす検査済証とは?
検査済証とは、その建物が建築基準法などの基準を満たしている(法令違反していない)と証明する書類です。
この際、完成後の完了検査では耐震性や防火性、排水設備、使用される資材の品質、建築物全体の安全性など、細かい点までチェックされ、建物が安心して利用できる水準にあるか厳しく判断されます。
建築確認申請によって建築に先立っておこなわれる建築確認と、完成後におこなわれる完了検査の両方をクリアした場合に発行されます。
つまり、書類が発行されていない建物は、建築確認申請がおこなわれていない可能性や、完了検査に合格していない(法令に違反している)可能性があると考えられるでしょう。
たとえば、外観は問題なさそうに見えても耐震性に不安があったり、増改築の際に必要な手続きがなされていないなど、表面には出にくい問題が潜んでいるケースもあります。
もちろん紛失などで書類が失われているケースもあるため、一概にそうとも断言できません。
ですが、建物の適法性を第三者に証明するのが難しくなり、そのため売却活動に支障をきたす可能性があります。
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不動産売却で検査済証が重要とされる理由
先述したように、検査済証は、建物の適法性を証明する重要な書類です。
この書類があることで買主側は安心感を得られ、逆に欠如している場合には「何か問題があるのでは」と不安を抱くことになり、売却のハードルが上がってしまいます。
不動産をスムーズに売却するうえで、無視できない存在とされています。
ここからは、不動産売却において検査済証がなぜ重要なのか、その具体的な理由を確認していきましょう。
不動産を購入する際、多くの場合は住宅ローンを利用します。
しかし金融機関は、検査済証がない建物への融資に積極的ではありません。
実際、ある購入希望者は検査済証がない物件に興味を持ったものの、金融機関から融資を断られ、結果的に購入を断念することになりました。
法令違反の可能性がある以上、法令遵守の観点からあまり好ましくないと判断されるためです。
金融機関によっては、条件次第で融資を引き受けてくれる場合もありますが、購入希望者が見つかった際は、検査済証がない旨を伝え、相談してもらう必要があります。
建物の違法性が発覚した場合、行政から違法状態の是正が求められる可能性があります。
その際、建物を所有している人物が責任を持って対処しなければなりません。
とくに、初めて不動産を購入する方にとっては、違反状態への対処は精神的・経済的に大きな負担となり得るため、このようなリスクを避けようとする買主は少なくありません。
違法建築物を購入した直後に行政から解体指導があれば、買主は購入費用に加え、解体費用も負担することになります。
書類がない物件は購入対象としない買主もいるため、売却しにくくなります。
建物を増築する場合や用途を変更する場合には、建築確認申請で計画の適法性を確認してもらう必要があります。
しかし、基準を満たさない建物は建築確認申請が認められません。
検査済証がないと適法性を証明しにくく、たとえ違反建築物でなくても自由な増改築が難しくなります。
結果的に買主にとっては制約が増え、売却しにくくなる可能性が高まります。
買主側のリスクが大きければ、売却価格を下げるよう交渉される可能性が高くなります。
売主としてもリスクがある以上、交渉を拒否しにくくなり、想定より低い価格で売却せざるを得ない場合があります。
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検査済証がない物件は売却に不利になりやすいですが、それでも売却したい場合の方法があります。
このような状況では、不動産会社や建築士、司法書士などの専門家に相談することで、法的手続きや書類取得のサポートを受けられ、売却へ向けた具体的な戦略を立てることが可能です。
過去は検査済証の取得率が低く、築20年以上の中古住宅では検査済証がない物件も多く見られます。
このため、築20年以上の中古物件であれば検査済証がなくても影響は小さく、対策せずとも売却できる場合があります。
築年数が比較的浅い物件でも、違法でない建物や大きく基準から外れていない建物であれば、住宅ローン審査に通りやすくなる場合があります。
建物の容積率や建ぺい率に定められた上限を若干超過している程度でも、金融機関が融資を検討するケースがあります。
違法建築物でなかったり、軽微な違反程度であれば、金融機関に相談する価値はあるでしょう。
建築完了時に完了検査を受けていれば、台帳記載事項証明書を自治体で取得できます。
これがなければ、完了検査を受けていない可能性があります。
その場合、建築計画概要書を取得し、建築確認申請時点での計画が適法だったかを確認できます。
たとえば、長年住んだ後に売却を検討する際、所有者自身が検査済証の存在を失念しているケースもあり、このような場合は自治体での記録確認が最初の一歩となります。
ただし、現在の建物状態が当時の計画どおりでなければ適法性の証明にはなりません。
実際の判断は金融機関に委ねられるため、相談する価値があります。
既存不適格建物は、建築当時は基準を満たしていたものの、その後の法改正で基準を満たさなくなった建物です。
これは基準を満たしていない点で違法建築物と変わりませんが、もともとは適法だった点で区別されます。
既存不適格建物は検査済証を取得できず、12条5項報告は定期的な状況報告制度で、検査済証の代わりにはなりません。
ここで注意すべきは、12条5項報告はあくまで現在の状況報告であり、現行法令への適合を証明するものではないことです。
この報告をおこなっても現行基準に適合していることを示すものではなく、適法性を確保したい場合は専門家への相談や改修工事が必要な場合があります。
報告後に返却される副本は検査済証の代替にならず、住宅ローン審査通過を保証するものでもありません。
改修工事には費用や時間がかかる点も考慮する必要があります。
検査済証は、建物が法令違反していない基準を満たした建物であることを証明する書類です。
これがない場合、住宅ローンが利用しにくくなり、買主に違法状態の是正が求められる可能性や増改築の困難、売却価格への影響など、ネガティブな要素が生じます。
しかし築20年以上の中古住宅や、法令に違反していない場合、また軽微な違反であれば、比較的影響は小さくなります。
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